1週間の株式相場振り返り(4月29日〜5月3日)
今週はダウが+1.13%、日経が-1.37%。
週の前半は主要な統計値の発表が総じてネガティブなものとなり株価指数を押し下げたが、金曜日の雇用統計が相場の雰囲気を変えた。
VIXは木曜日まで、13〜14台をウロウロしていたが、雇用統計の発表とともに12台に突入。ドル円も97円台後半から99円前半にジャンプアップした。
より悲観シナリオに反応しやすい債券市場も、金曜日の米10Y国債利回りは12bpの大幅上昇となり、悲観的な見通しをやや払拭した感がある。
4月5日 | 4月12日 | 4月19日 | 4月26日 | 5月3日 | 1週間変化率 | |
DJIA | 14,565.25 | 14,565.25 | 14,865.06 | 14,547.51 | 14,712.55 | 1.13% |
日経 | 12,833.64 | 13,485.14 | 13,316.48 | 13,884.13 | 13,694.04 | -1.37% |
WTI | 92.50 | 91.29 | 88.00 | 92.78 | 95.61 | 3.05% |
金 | 1,581.80 | 1,478.80 | 1,405.00 | 1,462.00 | 1,470.00 | 0.55% |
$/¥ | 97.54 | 98.39 | 99.47 | 98.04 | 99.03 | 1.01% |
€/¥ | 126.70 | 128.91 | 129.88 | 127.73 | 129.87 | 1.68% |
€/$ | 1.30 | 1.31 | 1.31 | 1.30 | 1.31 | 0.66% |
米金利 | 1.69 | 1.72 | 1.70 | 1.66 | 1.75 | 0.09% |
VIX | 13.92 | 12.06 | 14.97 | 13.61 | 12.85 | -0.76% |
(出所) Yahoo! Finance (US) より作成
しかし、株式市場がここまで強気な件についてもう少し細かく考える必要があるかもしれない。
製造業の現場の景況感を表すPMIやISMは、中国、米国共に低下しており、手放しで相場の上昇見通しを期待することはできない。
欧州市場では淡々と失業率が悪化し続けており、まだ下げ止まりの気配は見せていない。
⇒ 外需頼みのビジネスモデルはスローダウンすることを注意する必要がありそうだ。
一方で、週次で発表されている新規失業保険申請件数はより良い方向に向かっていること、住宅関連の指標も改善トレンドとなっていることはポジティブな材料となっている。
⇒内需のビジネスは復活傾向と見ても良いかも?
◆主要な統計値発表
- 4月中国製造業PMI(中国国家統計局):50.6 (3月 50.9)
- 4月中国非製造業PMI(中国国家統計局):54.5 (3月 55.6)
- 4月中国製造業PMI(HSBC):改定値 50.4 (3月 51.6)
- 2月 ケース・シラー米20都市圏住宅価格:前年比+9.3% (1月 0.1%)
- 4月CB米消費者信頼感指数:68.1 (3月 61.9)
- 4月シカゴ地区購買部協会景気指数 49.0 (3月 52.4)
- 4月ISM製造業業況指数:50.7 (3月 51.3)
- 4月ISM非製造業業況指数:53.1 (3月 54.4)
- 4月ADP民間雇用者数 119,000人 (3月 131,000人)
- 今週 米新規失業保険申請件数:324,000人 (先週 342,000)
- 雇用統計:米非農業部門雇用者数+165,000人(予想145,000人)、失業率 7.5%(予想7.6%)
- 3月 ユーロ圏失業率:12.1% (2月 12.0%)
(出所) ロイターより作成