1週間の株式相場振り返り(5月13日〜5月17日):依然としてドル強し
今週はダウが+1.56%、日経は+3.63%の上昇となった。米国の内需復活を背景にドル円は円安が加速、金曜日のミシガン大消費者信頼感指数を大幅上昇を受けて一気に103円台に突入した。
ドルの強さを背景に金価格は大きく下落、ドルが強い限り暫く金価格の復活はないだろう。
米金利は節目の2%手前の水準まで来ており、景気回復の兆候を裏付けている。VIXは依然として12台をキープ、今のところボラティリティ上昇リスクは見られない。
4月19日 | 4月26日 | 5月3日 | 5月10日 | 5月17日 | 1週間変化率 | |
DJIA | 14,547.51 | 14,712.55 | 14,973.96 | 15,118.49 | 15,354.40 | 1.56% |
日経 | 13,316.48 | 13,884.13 | 13,694.04 | 14,607.54 | 15,138.12 | 3.63% |
WTI | 88.00 | 92.78 | 95.61 | 95.97 | 96.02 | 0.05% |
金 | 1,405.00 | 1,462.00 | 1,470.00 | 1,447.00 | 1,358.30 | -6.13% |
$/¥ | 99.47 | 98.04 | 99.03 | 101.62 | 103.17 | 1.53% |
€/¥ | 129.88 | 127.73 | 129.87 | 132.03 | 132.39 | 0.28% |
€/$ | 1.31 | 1.30 | 1.31 | 1.30 | 1.28 | -1.23% |
米金利 | 1.70 | 1.66 | 1.75 | 1.90 | 1.95 | 0.05% |
VIX | 14.97 | 13.61 | 12.85 | 12.59 | 12.45 | -0.14% |
(出所)Yahoo Financeより作成
今週は米国の実体経済を表すマクロ指標が多く発表されている。
特徴的な傾向として内需の状態を表すミシガン大CCIや小売売上高、住宅着工許可件数などは前月から改善している一方、製造業や外需の状態を表すフィラデルフィア指数、NY州製造業業況指数、鉱工業生産などは悪化傾向を示している。
一部製造業でドル高による業績への懸念が見られるものの、米国経済は基本的に内需が良ければ全体的も良く、しばらくは持続的な回復が続くのではないか。
面白かったのは新規失業保険申請件数、先週久しぶりに低い水準だったことを材料に為替100円超を達成したが、今週その値が修正されその前の週よりも高いものになっていた。今週は再び申請数が大きく増加し雇用見通しにはネガティブなはずなのに為替は100円台をキープし続けている。結局トレーダーの理由付けに利用されたということだろう。
◆主要な統計値発表
- 5月 ミシガン大消費者信頼感指数(速報値) 83.7 (4月 76.4)
- 5月 米フィラデルフィア製造業業況指数 -5.2 (4月 1.3)
- 5月 NY州製造業業況指数 -1.43 (4月 3.05)
- 新規失業保険申請件数 360,000 (先週 328,000)
- 4月 米住宅着工件数 -16.5%
- 4月 米住宅着工許可件数 14.3%
- 4月 CPI -0.4% (3月 -0.2%)
- 4月 PPI -0.7% (3月 -0.6%)
- 4月 米鉱工業生産 -0.5% (3月 0.3%)
- 4月 米小売売上高 0.1% (3月 -0.5%)
- 1Q ユーロ圏GDP(速報値) 前年比-1.0%
(出所) ロイターニュースより作成