oasismathの日記

趣味として楽しんでいる料理やワイン、家族がみんな大好きな音楽やダンスの話など、雑多なテーマについて書き綴るブログ。

1週間の株式相場振り返り(6月10日〜6月14日):新興国からの円の巻き戻しに注意!

今週はダウが-1.17%、日経は-1.48%の下落となり、今週はグローバルレベルでの株式相場の下げが目立った。

まず日銀政策会合において肩透かしにあった投資家からの円売り&株売りが起点となり、さらにFRBの緩和出口戦略の可能性が囁かれ新興国の通貨が売られる展開、それを受けた日本株がおかわりで再び暴落するという連鎖を繰り返し、ドル円は一時93円台を付けた。

日本株のボラは依然として高く、「日経ボラティリティインデックス」は今週末の終値で41.59となっている。

日経平均ボラティリティー・インデックス: http://indexes.nikkei.co.jp/nkave/index/profile?idx=nk225vi

 

 

  5月17日 5月24日 5月31日 6月7日 6月14日 1週間変化率
DJIA 15,354.40 15,303.10 15,115.57 15,248.12 15,070.18 -1.17%
日経 15,138.12 14,612.45 13,774.54 12,877.53 12,686.52 -1.48%
WTI 96.02 93.87 91.61 95.93 97.89 2.04%
1,358.30 1,385.50 1,395.00 1,384.00 1,389.90 0.43%
$/¥ 103.17 101.34 100.42 97.53 94.22 -3.40%
€/¥ 132.39 131.09 130.43 128.92 125.75 -2.46%
€/$ 1.28 1.29 1.30 1.32 1.33 0.97%
米金利 1.95 2.01 2.16 2.16 2.13 -0.03%
VIX 12.45 13.99 16.30 15.14 17.15 2.01%

 

ここで少し各国通貨のレート情報を振り返ってみると、5月1日〜足元までの対ドルの通貨下落率は、南アフリカ(ZAR)の-10.0%を筆頭に、AUD、NZDなどの資源系、及びインド、ブラジルなどの新興国が軒並み下落している。一方で、日本円は対ドルで3.3%程度上昇しており、今までの資金の流れに逆回転が起きているように見える。

 

 

1$=XX(Currency) 3月1日 4月1日 5月1日 6月15日 5/1→6/15の変化率
South African Rand (ZAR) 9.0273 9.2252 8.9714 9.9700 -10.0%
Australian Dollar (AUD) 0.9786 0.9604 0.9643 1.0440 -7.6%
Indian Rupee (INR) 54.368 54.283 53.803 57.540 -6.5%
Brazilian Real (BRL) 1.9777 2.0190 2.0015 2.1390 -6.4%
New Zealand Dollar (NZD) 1.2130 1.1940 1.1676 1.2425 -6.0%
Thai Baht (THB) 29.756 28.672 29.243 30.565 -4.3%
Turkish Lira (TRY) 1.7985 1.8091 1.7911 1.8566 -3.5%
Russian Rouble (RUB) 30.649 31.016 31.006 31.813 -2.5%
South Korean Won (KRW) 1083.2 1090.0 1100.7 1127.5 -2.4%
Singapore Dollar (SGD) 1.2380 1.2413 1.2315 1.2520 -1.6%
Hong Kong Dollar (HKD) 7.7566 7.7643 7.7615 7.7631 0.0%
Chinese Yuan (CNY) 6.2236 6.2173 6.1664 6.1367 0.5%
Swiss Franc (CHF) 0.9372 0.9502 0.9294 0.9213 0.9%
British Pound (GBP) 0.6595 0.6582 0.6437 0.6369 1.1%
Euro (EUR) 0.7658 0.7810 0.7595 0.7493 1.4%
Japanese Yen (JPY) 92.591 94.291 97.279 94.215 3.3%

(出所) Yahoo! Finance Currency Centerより作成

 

それでは実体経済を表す統計値はどうかというと、ミシガン大消費者信頼感指数は前月から悪化したが(これは一致 or 遅効指標として無視すると)、米国市場の実態を表す小売売上高は前月から改善し、特に自動車販売が好調だそうだ。失業保険申請件数も低下傾向にあり、米経済はやはり回復基調にあると言える。

このような改善傾向が続けば、どうしてもFRBの出口戦略が話題に上がってこざるを得ずその結果新興国が売られ、資金がもとの場所に還流される傾向が今後も続くだろう。さらに言えば、資金はドルに還流するだけでなく、相対的に信頼度の高いユーロやポンド、そして日本円に資金が戻ることが想定される。

ということで、現在ドル円の水準は94円台だが、この資金の大きな流れがさらに続くようであれば(そしてその可能性はそこそこあるのではないか)、ここからもう一弾の円高になることを十分頭に入れておいたほうが良いのではないか?

 

◆主要な統計値発表

  • 6月 米ミシガン大消費者信頼感指数 82.7 (5月 84.5)
  • 5月 米鉱工業生産 0.0% (4月 -0.4%)
  • 5月 米小売売上高 +0.6% (4月 0.1%)
  • 今週の米新規失業保険申請 334,000件 (先週 346,000件)

(出所) ロイターニュースより作成