oasismathの日記

趣味として楽しんでいる料理やワイン、家族がみんな大好きな音楽やダンスの話など、雑多なテーマについて書き綴るブログ。

『うさぎとかめ』の真実

今朝のチオコは、頭から八百屋さんの香りがしました。

相変わらず暑い夏が続きますね。

 

ところでみなさん、『うさぎとかめ』の話、知ってますか?もちろん知ってますよね。

私も知っているつもりだったのですが、今日チオコに絵本を読んであげたときに初めて『うさぎとかめ』の真実を知りました。
 
恥ずかしながら、私はうさぎとかめの話の本質は、「コツコツ努力すれば、能力は高いけど怠け者のうさぎに最後は勝てる」という教訓の話しだと思っていました。
でも今日チオコはに読み聞かせているうちに、これは全く違う話しだということがわかりました。手短に言えば「かめこわ〜!」です。
 
それでは以下、私の解釈です。
-------------------------------------------------------------------------------------------------
うさぎとかめが言い争いをしているときに、うさぎはこう言いました。
「俺は走るの速いから、背中に甲羅を乗せたのろまなかめよりもずっと利口だ!」
 
→そもそも論点がおかしいです。走るのが速いから利口??後々これが重要な意味を持ちます。
 
するとかめは、うさぎの言い分を否定した上でこう提案しました。
「そしたらかけっこしようじゃないか!ここから丘を超え、生け垣をくぐり人参畑の横を通り、その先の古い荷車まで競争しよう!」
 
→ 私はルートを誰が決めたのかあまり認識していませんでしたが、今回読み返して気が付きました。ルートを決めたのは確かに「かめ」です。最初読んだ時は全く気が付きませんでしたが、後で分かる通り、かめはここでうさぎに対する2つのトラップ(生け垣と人参畑)をしかけています。
 
それを聞いたうさぎは笑って言いました。
「俺が勝つに決まってるだろ。でもお望みなら走ってやるよ!!」
 
→うさぎはやはり利口ではありませんでした。本来ならばルートの決定は公平性を持たせるために第3者に決定させるべきでした。しかし、かめ相手にゴネるのも小物っぷりをアピールすることになるし、やはりこれは受け入れざるを得なかったのかもしれません。
※ちなみに別の本などではルートは第3者が決定している場合もあるようです。しかし問題は第3者が決定しているかどうかではありません。問題はルートのそばに、うさぎだけが不利になるような人参畑があるかどうかです。この動かすことのできない事実がある限り、かめは直接あるいは間接的にルート決定に関わっていたことは間違いありません。
 
うさぎとかめが競争すると聞いて、動物達が集まり、そのうちの1匹のきつねが
「かめが勝つはずないよ」
と言いました。するとふくろうが
まあ見てごらん。
と言いました。
 
→かめの勝利を確信する動物の登場です。「まあ見てごらん。」です。本来かめがどんでん返ししない限り勝てないので、普通この発言は出てきません。常識的には「勝負は最後まで見てみないとわからないよ。」です。しかしふくろうは、かめが勝つことをほぼ知っていたようです。
→もう一つ大事なポイントです。「かめが勝つはずないよ」と言ったのはきつねです。みなさん、きつねはどんな動物を食べるか知ってますか?そうです、「うさぎ」です。もしこのうさぎがただの間抜けなら、とうの昔にこのきつねに食べられていたでしょう。しかしうさぎは生きている。そしてきつねにこう言わしめるのは、警戒心が強く足が人一倍速い、エリートうさぎの証明です。
 
おんどりが出発の合図をすることになり、大勢の集まる中でスタートを待ちます。
こけーこっ こう!
 
→ここ、最初は見逃していましたが重要です。おんどりが「こけーこっこう」と鳴くのはどの時間帯ですか?そうです早朝です。
ネットで調べてみたのですが、うさぎの行動は朝晩2回食事をするようです。そして昼間は寝ているそうです。
その後のうさぎの行動を見れば分かるように、うさぎは大変お腹を空かせていたようです。明らかにそれを狙ったスタート時間になっています。
 
 
うさぎはあっという間に飛び出し、丘を超え、生け垣に着きました。
振り返るとかめの姿は見えません。そこでうさぎははっぱをたべたべ一休み。
 
→うさぎは念のため、かめが来ないかどうか確認しています。やはり百戦錬磨のうさぎです。相手がかめといえども最初は警戒を怠っていませんでした。しかしやはりかめは来ないのではっぱをたらふく食べました。かめの予想通り、空腹のうさぎは確かに第1のトラップにはまりました。
 
かめは丘を登るのに一苦労。鳥達はかめを応援しました。
 
→おや?ちょっと気になります。ふくろうといい、今回の鳥達といい、鳥類はなぜかかめを応援しています。なぜでしょう?ただ単に弱いもの贔屓なのでしょうか?私は何度か読んでいるうちに、どうも鳥達はかめの仲間だったような気がしてなりません。
 
うさぎは生け垣のはっぱを食べ終わると、人参畑までいちもくさん。
うさぎは人参が大好きなので、我慢できずにまた一休みして食べました
うさぎはお腹いっぱいたべてごろりと転げて一眠り。
 
→ついに来ました、決定的な場面です。うさぎは既にはっぱをたらふく食べたので、かなりお腹いっぱいだったはずです。でもこのタイミングで大好物の人参が食べてくれと言わんばかりに畑に植わっていました。本にも書いてありますが、うさぎは”我慢できずに”食べたのです。デザートは別腹なのです。
ここまで食べるとさすがのうさぎも眠くなってしまいました。先ほどのうさぎの習性を思い出すと、うさぎは昼は寝てしまうそうです。もはやうさぎに立ち上がる気力はのこされていません。そのまま寝てしまいました。かめの戦略は当たりました。
 
かめはすっかり疲れたけどやすまず歩き続けました。
かめはやっと人参畑に着きましたが、うさぎはぐっすり寝込んでしまったので、かめに気が付きませんでした
 
→ここが、うさぎとかめの話で最も謎に包まれている場面です。どちらかと言えば疑惑の瞬間です。なぜ、うさぎはかめに気が付かなかったんでしょう。みなさんは、原っぱで寝ていて、近くをかめが通り過ぎたら気が付きませんか?
私はキャンプ場でテントを張って寝たことがありますが、野生の状況に置かれると神経はかなり研ぎ澄まされます。ちょっとした物音にも敏感に反応し、目が覚めます。しかしうさぎは野生動物でありかつ大注目の競争をするというかなり緊張感のある状況におかれていました。さらに言えば、うさぎはあのきつねも認めるエリートうさぎです。きつねが全く足音を立てずに近づいても食べることができなかったあのうさぎが、なぜノシノシ音を立てて歩くかめの音に気が付かなかったのでしょう。
ついでに言えば、エリートうさぎは人参をたらふく食べて寝てしまうことも最初から計算済みだったのかもしれません。いくらなんでもかめが近くを歩いていたらこの敏捷なエリートウサギ様はいつものように目を覚ますと。でも今回だけは起きませんでした。
何かおかしいと思いませんか?
わたしはかめに一服盛られたのではないかと思っています。とくに人参はうさぎの大好物なので、必ず食べるはずです。そこに何かを盛られたとしたら、、、うさぎは為す術もありません。
では誰が盛ったのでしょうか?かめでしょうか?
いえ、かめがそんなことをしたらバレバレです。じゃあ誰がやったのでしょう。
そこで疑惑の動物として挙がってくるのが鳥達です。ふくろうは妙にかめの勝利を確信し、その他鳥達はかめを応援し続けていました。
かめが人参畑にいたら不自然ですが、鳥達が人参畑にいても誰も不思議には思いません。今となっては確かめるすべが有りませんが、もし競争終了後にドーピング検査をしたら、うさぎの尿から微量の睡眠薬が検出されたかもしれません。
 
 
うさぎがはっと目をさますと、すでにかめは荷車に着きそうです。
うさぎは力いっぱい走りましたが、かめが競争に勝ちました。
 
→かわいそうなうさぎ、勝利は始まる前からかめのものになると決まっていたのです。確かに最初にかめが否定したように、うさぎがバカでかめが利口であることが証明されました。
 
動物たちが、かめの周りに集まりました。
そこでかめはどうしてうさぎに勝ったのか、動物たちに話してやりましたとさ
 
→かめは何処まで話したのか、大変興味があります。私の興味はただひとつ、盛ったのか、盛らなかったのか?
 
以上で『うさぎとかめ』の真実の話を終わりにします。
 
みなさんはどう思いましたか?
 
※内容は以下の本に沿っています。

うさぎとかめ (ブライアン・ワイルドスミス作品選)

うさぎとかめ (ブライアン・ワイルドスミス作品選)