第58回グラミー賞の裏の主役は誰だ?!〜ヒップホップ・ミュージカル『ハミルトン』〜
今年のグラミー賞の表の主役は、マークロンソンやブルーノマーズであり、テイラースウィフトであり、エドシーランであったわけですが、実はその裏で革命的なグラミー賞の受賞があったことに気がつきました。
それは、「BEST MUSICAL THEATER ALBUM」で"Hamilton"がグラミー賞を受賞したということです。日本では、「渡辺謙さんが出演した"The King And I"がノミネートされていましたが、惜しくも受賞は "Hamilton"に決まりました。」という形で報道されていました。しかし、このミュージカル、とんでも無い代物でした。
まず、異例なことは今回のグラミー賞のオープニング・パフォーマンスを行ったのが、彼らハミルトンの役者たちでした。(リンク先に動画があります)
ミュージカルの人たちがオープニングを飾るなんて滅多にないです(初めて?)。そしてむちゃくちゃかっこいいです!!
「ミュージカル+ヒップホップ」、こんな表現方法があるのかと卒倒しそうになりました。
アレクサンダー・ハミルトンとは、アメリカの建国の父の一人で、現在10ドル札の肖像になっていることからもその重要性が分かるかと思います。独立戦争時のジョージ・ワシントンの副官であり、初代財務長官を務め、アメリカ合衆国憲法の作成にも関わった偉人です。またバンク・オブ・ニューヨークの創業者でもあります。
このような偉人の生涯を描いたのは、作詞・作曲・脚本、そして主演まで務める現代の天才、リン・マニュエル・ミランダです。
もともとオフブロードウェイから出発し、すぐに評判となってブロードウェイで公演されるようになり、現在は最もチケットの取れないミュージカルになったそうです。
巷ではミュージカル『RENT』以来の革命的なミュージカルということで、多くのファンが今回のグラミー賞を喜んでいますし、今年6月のトニー賞も受賞するだろうとの声が多いです。
いやー、なんでこんなすごいミュージカルがあるって気付かなかったんだろう??実は情報だけなら去年の2月くらいに既に知っていたはずなのに、完全にスルーしてました。あー、無知とは罪ですね。
昨日からこの楽曲の曲を聴きまくっていますが、YouTubeに幾つか動画がありますので、その一部をご覧ください。(こちらはMy Shotという曲です。)
これだけの人気なら、映画化されることはほぼ確実でしょう。(リン・マニュエル・ミランダはめちゃくちゃ忙しいんじゃないかと思うので、かなり時間はかかると思いますが。)
そして、できれば日本にも公演に来て欲しいです。ニューヨークまでなかなか行けないです、、、。
もちろん彼の前作でもヒップホップは用いられていますが、この作品を機にブロードウェイ・ミュージカル界にも一気にヒップホップが普及するのではないでしょうか?歴史が動いている、そんな雰囲気を肌で感じました。
久しぶりに新しい発見をして興奮しました!