oasismathの日記

趣味として楽しんでいる料理やワイン、家族がみんな大好きな音楽やダンスの話など、雑多なテーマについて書き綴るブログ。

今年のトニー賞はハミルトンが11冠!!

今年のトニーを語る前に、オーランドで犠牲になった方々にお悔み申し上げます。昨日のクリステーナに続き、どうしてこう悲しい出来事が続いてしまうのでしょう。暴力で相手を封じても、悲しみ、怒り、復讐以外は何も生まないのに。暴力に屈して世界が不寛容にならないことを祈っていますし、世界が寛容になることを私は支持し、応援します。

 

気を取り直して、2016年のトニー賞が本日発表されました。歴代最多の16ノミネートされたハミルトンが、今回どれだけ受賞するかが注目でした。ハミルトンと言えば今年既にグラミー賞ミュージカル部門で賞を受賞しており、ダブル受賞するかという点も注目されていました。(グラミー賞の時の記事はこちら→第58回グラミー賞の裏の主役は誰だ?!〜ヒップホップ・ミュージカル『ハミルトン』〜 - oasismathの日記

ただ、個人的にはサラ・バレリスが書いた"Waitress"が、1つくらい受賞できないだろうかと密かに願っておりました。

 

さて、前日の悪夢から一夜明け、悲しみを吹き飛ばすようにトニー賞が始まりました。こちらはオープニング動画です。いろいろと昔のミュージカルが出てきて面白いです。

youtu.be

 

そして、ところどころパフォーマンスを交えながら、次々と賞を発表していきます。その度に続々とハミルトンが賞を受賞していきました。結局、ハミルトンは主要な賞であるミュージカル作品賞を含む11部門で受賞しました。2001年に、歴代最多の12部門を受賞した「プロデューサーズ」には及びませんでしたが、それでも革命的なミュージカルに相応しい圧倒的な受賞数となりました。そしてサラ・バレリスのWaitress、残念ですが相手が悪すぎましたね。

 

そして、このミュージカルの作者・作曲家・主演というとんでもない天才、リン・エマニュエル・ミランダが感動のスピーチをしてくれました。

 

www.vanityfair.com

こちらがこの抜粋です:

We live through times when hate and fear seem stronger

We rise and fall and light from dying embers
Remembrances that hope and love lasts long
And love is love is love is love is love is love is love is love is love
Cannot be killed or swept aside,
I sing Vanessa’s symphony, Eliza tells her story
Now fill the world with music love and pride

非常に簡単な抜粋訳ですが、「ヘイトと恐怖が増してきたこの時、愛こそが愛こそが愛こそが愛こそが愛こそが愛こそが愛こそが愛こそが愛こそが決して殺されることはなく、払いのけられるものではない。今こそ世界を愛と誇りの音楽で見たそう!」と感動のスピーチを行いました。

 

リン・マニュエル・ミランダ自身、プエルト・リコ系の移民の子としてニューヨークに生まれました。彼がもしアメリカという国から排斥されていたら、この歴史的なミュージカルは生まれてこなかったでしょう。今回受賞した多くの役者さんたちも、アフリカ系、南米系アメリカ人です。多くの人種も宗教も受け入れてきたアメリカだからこそ、最高の才能が集まり、素晴らしいものがこの世の中に生まれてきました。

 

これからもアメリカは、世界は愛と寛容さで繁栄していくと信じています。

 

ハミルトン作成に関わった全ての皆様、そしてファンの皆様、トニー賞受賞おめでとう!!!