先週の株式相場振り返り
先週はボストン爆破事件の悲惨な出来事があり、米国のテロ標的を警戒して株式市場はネガティブに反応、ダウが-2.14%、日経が-1.25%となった。
ただ株式市場以上に雲行きが怪しいのが商品市場、金価格は今週約5%の下落、WTI原油価格も$90を割り込んだ$88で引けた。
3月22日 | 3月29日 | 4月5日 | 4月12日 | 4月19日 | 1週間変化率 | |
DJIA | 14,512.03 | 14,578.54 | 14,565.25 | 14,865.06 | 14,547.51 | -2.14% |
NIKKEI | 12,338.53 | 12,397.91 | 12,833.64 | 13,485.14 | 13,316.48 | -1.25% |
WTI | 94.23 | 97.60 | 92.50 | 91.29 | 88.00 | -3.60% |
金 | 1,607.40 | 1,596.60 | 1,581.80 | 1,478.80 | 1,405.00 | -4.99% |
ドル円 | 94.51 | 94.24 | 97.54 | 98.39 | 99.47 | 1.10% |
ユーロ円 | 122.74 | 120.81 | 126.70 | 128.91 | 129.88 | 0.75% |
ユーロドル | 1.30 | 1.28 | 1.30 | 1.31 | 1.31 | -0.35% |
金利 | 1.91 | 1.85 | 1.69 | 1.72 | 1.70 | -0.02% |
VIX | 13.57 | 12.70 | 13.92 | 12.06 | 14.97 | 2.91% |
先週からの金の下落は、株式市場やドルの強さの裏返しだとするコメントも出ているが、どちらかと言えば本質は需給の悪化で、金を追加で買い向かう大口投資家がもういなくなってしまったのではないか。
今まで金価格は誰もが羨むような一貫した価格上昇が起き、その流れに乗ろうと各金融機関はファンドやETFを数多く設定した。そして各社一通りファンドが出揃った状況ではもう天井を過ぎてしまったのかもしれない。
金価格は今までも何度か大きな下落を経験しているが、過去においては直前に大きく上昇したときの反動として下落しており、今回のような下げトレンドからの大幅下落は意味合いが異なると思う。
この点を踏まえ株式市場の今後の流れを考えると、原油価格の下落が非常に気になる。原油価格は経済の活況をある程度示しており、ここが下がると見通しをネガティブにせざるを得ない。米国金利も1.70%と比較的低い状態を推移しており経済指標も4月に入ってから減速気味なものを感じる。
ただしVIXは週末の値で14.97に留まっており、まだリスクが上がってきているという兆候までには至っていない。