oasismathの日記

趣味として楽しんでいる料理やワイン、家族がみんな大好きな音楽やダンスの話など、雑多なテーマについて書き綴るブログ。

2分の1成人式というイベントがありました。

土曜日はアチコの授業参観日でした。

 

授業参観とは、普段行われている国語や算数の授業が適正に行われているかどうかを親が監視しに行く、言わば外部監査のようなものですが、私個人としては先生たちを信用しているので、小4にもなればもう見せなくてもいいですという気分でした。

 

しかし、今回は通常の授業参観ではなく、「2分の1成人式」というものをやるとのことでした。なんでも20歳の半分の歳になったので、それを機会に親に感謝しようということらしいです。

(そもそも成人式とは、子供が成人という大人の仲間入りしたことについてお祝いをするのであり、10歳は年齢的にその半分だからと言って成人としてなんら資格を獲得していない状態であり、その段階で祝う意味がわからない。意味があるとすれば△*◯×... 。おっと、これ以上言うのはやめておこう。)

 

「これって、親にお涙頂戴させようとしている見え見えのイベントじゃない?」なんて穿った見方をする学校嫌いの私でしたので、学校に行くのがとても億劫でした。サイからも、「顔に”行きたくない”って全力で書いてあるよ!」と言われつつ、重い足取りで学校に向かいました。

 

さて、学校に着くと私たちは音楽室に案内され、そこには父兄用の椅子が用意されていました。どうも劇を通して2分の1成人式を行うみたいです。

細かい話は省いて要約すると、基本的には子供達が一人づつ、あるいは組になって自分が感じている親からしてもらったことについて、その具体的に感謝している内容を交えて「ありがとう」と言うものでした。そしてその多くは「サッカーをやらせてくれて」や「テニスをやらせてくれて」などのスポーツに関すること、あるいは将棋や絵などの文化系の趣味に近いものでした。

 

これを聞いて私は少し驚きました。おそらく多くの子供達は、塾に通っているか通い始めている段階で、親の願いとしては勉強していい社会人になってもらいたいし、またそこに多くの金銭的負担をかけているはずです。そのことについて誰か一人くらいは感謝する人がいるかなと思いましたが、そんな子供は一人もいませんでした。

子供達の本音は、結局のところ「やりたいことを自由にやらせてくれてありがとう」というものでした。親がどれだけ子供達に願いを込めて金銭的、体力的な負担を強いられながら子供達に何かをやらせても、子供達が感謝するのは「やりたいことを自由にやらせてくれること」でした。

 

また、その感謝の言葉を通して子供達一人一人の夢を話してくれました。「サッカー選手になりたい」、「野球選手になりたい」、「獣医になりたい」などなど、子供達の今現在の夢が聞けてとても面白かったです。(外資系証券マンとか公務員とかいう子も一人もいませんでした。)

 

終わってみると、2分の1成人式は子供達の夢を発表する場になっていました。成人になった時にこうありたい自分を語るという意味で、良かったかなと思いました。10歳なんてまだまだ親に感謝する歳じゃないし、それよりは夢に向かって頑張っている姿こそ見せて欲しいですからね。

 

そして我が身を振り返って、自分の子供にやりたいことをやらせてあげられてるかなと思い返しました。「親の心、子知らず」と言いますが、実は「子の心、親知らず」なのかもしれませんね。親としては少しばかり先が見えるので、転ばぬ先の杖をサッと手渡ししたくなるのですが、子供にとっては失敗してもやらせて欲しいと思っているのかもしれません。そもそも親自体も先を全て見通せるわけではないし、親の視界の範囲で取捨選択して子供達に何かをさせたら親以上にはなれないですからね。

 

ところで我が家のアチコは何を話したかって?相変わらず将来の夢は、緑の顔に黒い帽子をかぶった例の魔女になりたいとのことでした。

そして感謝の言葉は「いつも送り迎えしてくれてありがとう」でした。

 

お前さんよー、もっと感謝することあるだろー!