1週間の株式相場振り返り(5月6日〜5月10日):祝ドル円100円突破!
今週はダウが+0.97%、日経は6.67%上昇、そして何と言っても金曜日にドル円が100円を突破した。(日経は先週末の段階で雇用統計の結果を織り込んでいなかったため、今週その分が大きく上乗せされている。)
米国雇用は着実に改善してきており、それが債券や金価格にネガティブな影響を及ぼし、金価格は先週-1.56%の下落、また米10年金利は1.90%まで上昇している。
4月12日 | 4月19日 | 4月26日 | 5月3日 | 5月10日 | 1週間変化率 | |
DJIA | 14,865.06 | 14,547.51 | 14,712.55 | 14,973.96 | 15,118.49 | 0.97% |
日経 | 13,485.14 | 13,316.48 | 13,884.13 | 13,694.04 | 14,607.54 | 6.67% |
WTI | 91.29 | 88.00 | 92.78 | 95.61 | 95.97 | 0.38% |
金 | 1,478.80 | 1,405.00 | 1,462.00 | 1,470.00 | 1,447.00 | -1.56% |
$/¥ | 98.39 | 99.47 | 98.04 | 99.03 | 101.62 | 2.62% |
€/¥ | 128.91 | 129.88 | 127.73 | 129.87 | 132.03 | 1.66% |
€/$ | 1.31 | 1.31 | 1.30 | 1.31 | 1.30 | -0.93% |
米金利 | 1.72 | 1.70 | 1.66 | 1.75 | 1.90 | 0.15% |
VIX | 12.06 | 14.97 | 13.61 | 12.85 | 12.59 | -0.26% |
(出所) Yahoo! Finance (US) より作成
今週のドル円の円安進行の材料は米新規失業保険申請件数で、2008年1月以来の低水準という見出しがきっかけを作った。しかしこの発表そのものが市場にインパクトを与えた訳ではなく、実際は一部のトレーダーがこの材料をもとに売買の手薄な時間帯を狙って仕掛けたことが成功したことが理由のようだ。
アングル:油断突いたドル100円、薄くなっていた「壁」を突破
http://jp.reuters.com/article/JPshiten/idJPTYE94903G20130510
今回のドル円突破の攻防はリアルタイムでこそ見られなかったが、久しぶりに興奮を覚えた。例えるならば、どんな攻撃にも耐えぬいた鉄壁の城門が、敵の退却に油断して休みを取った間に、闇夜に紛れて裏口から忍び込んだ特殊部隊が内側から城門を開き、一気に場内を占拠したかのようだ。
このような戦術的な手口を自前の資金でやってのけるとは、心から尊敬の念を抱く。
また今週は中国関連の統計値の発表が相次いた。
このところPMI関連で前月比から低下する傾向が相次いだが、一方で実態経済としての自動車販売台数や貿易統計は前月から改善傾向が見られ、ネガティブ一方向からややニュートラルに見通しを変えても良いかもしれない。
◆主要な統計値発表
- 今週 米新規失業保険申請件数:323,000人 (先週 327,000人)
- 4月ユーロ圏総合PMI:46.9 (速報値46.5)
- 4月中国CPI:前年比+2.4% (予想+2.3%)
- 4月中国自動車販売:前年比+13.4%(3月 10.7%)
- 4月中国貿易統計(前年比):輸入+14.7%、輸出+16.8%
- 4月中国サービス部門PMI:51.1 (54.3)
(出所) ロイターより作成